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そのカメ、凶暴につき

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このカメは北米~南米に生息するカミツキガメです。
平成17年に施行された「外来生物法」のなかで「特定外来生物」の指定を受け、徹底的な防除が約束されてしまった種。そんなことをつゆ知らず、田んぼでウカウカしていたところを取り押さえられたのです。
カミツキガメは、ペット屋で手のひら大で売られていますが、次第に大きくなり、大きいものでは何十キロにもなるというツワモノ。また、非常に凶暴で瞬時に飛び掛るようにカミツキます。取り扱いを慎重に行わないと、指くらいだったら平気で噛み切ります。
このカミツキガメは愛玩動物、つまりペット類として輸入されましたが、寿命が長いこと、また大きくなるととても凶暴になることなどから全国至るところで捨てられてしまったのです。それが今や日本の環境に順応して野外で増殖しています。そして日本の生態系に悪影響を及ぼすどころか、人間にも被害を加える恐れがあり、防除されているのです。
もし見つけた人は、法律のもと慎重に対処してください。法律では持ち出し、移動、運搬、保管、飼育が原則禁止されています。この法律ではその場での殺処分は明言されていませんが、生きたままの移動や保管、飼育等が禁止されているので、見つけたらその場に放置するか、若しくは殺さなければならないようです。いっそのこと環境省へ宅配してください。環境省HP外来生物法
日本に持ち込まれなければ、むやみに殺されずに済んだカミツキガメ。人間の欲望がもとでこのカメも悲惨な運命をたどっているのです。気の毒でなりません。悪いのは人間。無責任な輸入と飼育は断じて許せません。
多分、かなりキレると口から火を吹きます。注意しましょう。

ちなみに「噛み付き」と言えば、往年の方には懐かしい、プロレスラーブラッシー。彼もすぐ噛み付きました。今で言うならば、「特定外来レスラー」です。力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木とも対戦し、その噛み付き攻撃とヤスリで歯を研ぐという異様なパフォーマンスに国民はテレビの前に釘付けだったようです。当時流血戦はプロレス中継の華でしたね。ボクといえばブラッシーは知りませんが、「プラッシー」を近くの米屋で買って飲んだ記憶があります。

<重要>日本の「ガメラ」のモデルは「ワニガメ」だそうです。本物は映画のように火を吹いたり、空を飛んだりしません。安心してください。

<さらに重要>このカミツキガメは殺処分されました。合掌。

<もっと重要>このカミツキガメ・・・美味だそうです。
by littlealps4383 | 2006-07-14 23:10 | 博物誌